桃井かおりと私
今朝のアサイチのゲストは桃井かおり。
なかなかの反響らしい。
「他人の色眼鏡で自分を見ない」
そんなセリフが多くの人に刺さったみたい。
同じ番組を見ていたけれど、自分は違う観点で響いた。
それは、桃井かおりの演じ方。
映画には当然ながら台本がある。
若い頃の桃井かおりは、台本通りにしゃべることをしていなかったらしい。
「幸福の黄色いハンカチ」で初めて「あ、本通りに演るんだ」と知ったくらい。
そのくらい、彼女は彼女なりの感性で演じていたという。
ある監督はそんな彼女の演じ方を「動物的」と表現している。
役柄と桃井かおりの個性が融合して生まれるものが、桃井かおりの演技としてのアウトプットらしい。
普通の役者は役になりきろうとする。「役に入り込む」という表現も聞いたことがある。
しかし彼女は違う。役柄を理解しつつも、そこに桃井かおりがプラスされる。桃井かおりのセンスでその役柄ができあがる。だから、本に書いてないセリフも動きも出てくる。
その状況であればこうするでしょ。こう言うでしょ。
そんな感覚が彼女の中に生まれるのだろう。
桃井かおりだからできあがるその役の演技。
これ、私がやっている講師の仕事にも通じるところがあったので、とても興味深く聞いていた。
桃井かおりの演技と自分の講師としての仕事の仕方があまりにもシンクロしていたので。
プログラムはある。時間も決められている。目的も目標もある。
用意されたコンテンツを、用意されたセリフや事例を使って話すことはできる。
でも、それなら、それなりの講師であれば誰でもできる。
私はやや自己主張性が強い部分もあるので、また、ちょっとアウトロー気味なところもあるので、定められた通りにやることに魅力を感じない。
そこに自分らしさを出してしまう。
場の流れ、受講者の状況を見て判断し、用意していなかった話もする。
敢えて順番を変えてみたりもする。
いつもと違うやり方をする。
自分の信念や想いを載せて話す。
キレイ事ではなく、本音をしゃべる。
私だからやること、私だから話せること。
それをやる。
そうすると、私にしかできない研修ができあがる、というわけ。
枠にはまっていないと評価されないというのは勘違い。
実際、桃井かおりは枠にはまらない役者だし、それでも評価されるし、され続けている。
その証拠に、いまも世間から注目される。だからアサイチに出てもあれだけの反響があるんだ。
自分らしさが仕事に載った時に、自分にしかできない仕事になる。
それ、楽しいと思うんだよね。
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