VUCAを乗り越える
「VUCA」という言葉をご存知だろうか。
VUCAとは、
Volatility – 変動性
Uncertainty – 不確実性
Complexity – 複雑性
Ambiguity – 曖昧性
の頭文字をとったもの。
世の中の先を見通しにくくする上記4つの要素をまとめて言う際に使うのが VUCA という言葉。1990年代後半に生まれた軍事用語が元になっているようです。いまではビジネスの世界にも波及して使われています。
確かに、いまやビジネスの世界もVUCAにあふれているようにも見えます。
確実にこうすればうまくいく、というものはなく、ITの給食な進化もあって成功したビジネスモデルが何年も通用するようなことも少なくなり、企業によっては勢いを失い、他者に吸収合併されていきます。
最近では、液晶であれほど栄華を誇ったSHARPが鴻海に買収される話もあります。「液晶テレビならSHARPでしょ」と思われていたのがウソのような転落です。
そんなビジネスの中で生き抜き、あるいは勝ち抜いていくにはどんなスキルが必要なのか。
例えば下記のサイトでは、
Accepts、Thinks、Takes actionの3つの資質が必要だ
と説いています。
簡単に言うと、
- 予測不能な事態を受け入れ
- その都度考え
- 適切に行動する
ということです。平たく言えば、
課題を自ら考え、言われる前にやる
ということ。
こう言い換えると、当たり前に見えてきます。
また、別のサイトの記事によれば、
鳥の群れのような自己組織性を有するチームや組織を形成していく必要がある
とも言われています。
ここではリーダーシップのポイントとして、
- 「予測できるという傲慢さ(Predictive Hubris)」を捨てること
- 「有機的な適応(Organically Adaptation)」を意識すること
- 「共有化された意識と権限委譲による実行(Shared consciousness & Empowered Execution)」を促すこと
の3つを挙げています。
つまり、状況を常に見極めながらの柔軟な対応力と自立したメンバー同士のチームワークが肝といえるのではないでしょうか。
リーダーであろうがメンバーであろうが、言われてから動くのではなく、常に自分から状況を把握し先回りして動くようにすることや、必要ならば時には自分自身が先頭に立ちものごとを進めていく必要があるということでしょう。
リーダーの指示を待つのではなく、むしろリーダーの指示を予測しておいたり、リーダーに先回りして指針を提案することも必要。
変化とスピードの求められる環境においては、リーダーのあり方はすっかり過去のそれとは違ってきていることがわかります。
状況は刻一刻と変化しているのにもかかわらず、リーダーたちがそれに追いつけていない組織は危険。
賢明な若い社員ならばそれを察知し、このリーダーでは駄目だ、と見切りをつけてしまうかもしれません。
VUCAの言葉通り、組織のあり方もリーダーのあり方もまたVUCAなのです。
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